蚊について
先日、本コラムで「蚊の予防対策」をご紹介しましたが、寝ている時のブーンという音は気分のよいものではありません。あの高音は、蚊が1秒間に800～1000回もの羽ばたきをする時の羽音です。
蚊の口器は平均2㎜程度の長さで人の皮膚には1～1.5㎜を挿入して血を吸います。
口器は4本のさぐり針（ナイフのような一対の大顎・ノコギリのような一対の小顎）、咽頭にあたる１本の細い管（血液を固まり難くする液を注入する管）、上唇にあたる1本の太い管（血液を吸い上げる管）、これら6本をしまう下唇のさやの合計7つからできています。
管を刺して吸うというより、薄いノコギリで少しずつ切り裂いて皮膚に入り込むそうです。そして唾液を注入し麻酔を行い、同時に血を固まり難くする液も注入し、上唇で血を吸うのです。
血を吸うのは、産卵のため栄養分を補給する時のメスで、満腹になるには2mg位吸う必要があるようです。
普段は人が動いたり、叩かれそうになったり、一度に2mg吸うのは難しく、吸っては逃げ、吸っては逃げを繰り返します。吸う時にはもたつかず、一気に血管を狙うための機能も備わっています。
蚊の体にはあごひげにあるセンサーで人の息に含まれる二酸化炭素を察知したり、体温を感知したりして近づきます。
さらに、血管の中の血の流れる音(超音波)を察知してどこに止まって針を刺せばよいかも探っているといわれています。
蚊は高い体温、汗に含まれる乳酸と水分、二酸化炭素（ＣＯ2）、皮脂を目がけて寄ってくると言われています。また、濃い色が好きで、腕より足に向かう傾向も見受けられます。
屋外で黒い服装、汗をかきながらビールを飲んでいる人は、もっとも蚊が寄ってきやすい人かもしれません。こまめに汗をふいて、薄い色の服にしたほうが少しはいいかもしれません。
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