わんちゃんの気持ち
人間の連れ合いとして何千年も品種改良を重ねてきたイヌたちは、人間との信頼関係が非常に強いと言われています。長年犬と人間との関係を調べてきた研究者によれば、人間の合図を読み取ることに関しては、人間に近い哺乳類達より長けていると発表しています。
最近、84匹の成犬（食欲あり・人見知りなし・暗い部屋を怖がらない）を集めた実験が行われました。その内容は…イヌのいる部屋に人が入り、床の食べ物を食べないようにイヌに命じるというものです。
この実験を部屋の明るさを十分に明るい状態から真っ暗の状態まで光の条件を変えて行った結果、イヌが食べ物を盗む確率は、部屋が暗いほうが4倍高くなり、盗むまでの時間も短かかったそうです。
この結果からわかることは、人間が見えるかどうかでイヌの行動に影響があるのではなく、食べ物が明るい場所にあるかどうかでイヌの行動が変わったということです。ちょっとややこしいですが、食べ物に近づく自分の姿が人間に見えるかどうかに基づいてイヌが判断していることを示唆するということのようです。
つまり、イヌは人間が思っている以上に人間のことを理解していて、部屋が暗いほうが命令に従わない可能性が高くなるのかもしれませんね。
これまで動物と人間との関わりという点では、チンパンジーより人に近い動物で研究が多くなされてきましたが、最近では愛犬の考えていることが知りたいという人が増え、研究者の間でもイヌの研究が進んできているようです。近い将来、ワンちゃんと話しながら、お散歩するなんて日もくるかもしれません。
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